世界はシステムで動く ―いま起きていることの本質をつかむ考え方を読んだ。
システム思考の古典として知られるドネラ・メドウズの一冊。ストックとフロー、フィードバックループ、遅延といった概念を軸に、世界を「要素の集まり」ではなく「相互に関係し合うシステム」として捉え直す、その視点を与えてくれる。
印象的だったのは、問題の原因を個々の要素ではなく構造そのものに見いだす姿勢だ。同じ構造からは同じ挙動が繰り返し生まれるため、レバレッジポイント(介入すると効果の大きい点)を見極めることが重要になる。
ソフトウェアエンジニアにとっても、システムの振る舞いを設計・運用する日々の仕事と重なる部分が多い。目の前の症状だけに対処するのではなく、構造を見抜いて根本から改善するための思考の土台として、ときどき読み返したい。