エンジニアリングリーダー ―技術組織を育てるリーダーシップとセルフマネジメントを読んだ。
Cate Hustonによる、エンジニアリング組織のリーダーに向けた実践書。
構成は3部に分かれていて、
- 第I部「あなた自身について」: キャリアのDRI(Directly Responsible Individual)としての振る舞い、エネルギー管理、マネージャーとしての失敗パターンの自覚
- 第II部「チーム」: スケールする採用、1on1やオンボーディング、次世代リーダーを育てるベンチの構築、ミッション・戦略・戦術・実行、自己改善するチーム
- 第III部「結論」: 「良い状態」とは何か
という流れで、自分→チーム→改善のサイクル、と段階的に範囲が広がっていく。
「優秀なエンジニアが必ずしも優れたリーダーになれるわけではない」という前提から始まり、新人マネージャーが踏みやすい地雷を一通り言語化してくれているのが助かる。特に「役に立ちたい」の落とし穴やバーンアウトを扱った節は、自分の挙動を点検する材料として読める。
第I部はマネジメントの本というよりキャリア論として読める部分が大きい。「自分のキャリアのDRIになる」「期待値は今の仕事には下げ、キャリアにはもっと持つ」といったフレーミングは、マネージャーに限らず、自分のキャリアの舵取りをこれから本気でやりたいエンジニアにも刺さる内容だと思う。
各編末に「アクションプラン」が用意されていて、抽象的な学びを自分の現場に落とし込みやすい構成になっている。読み流して終わるのではなく、手元の課題に当てて使う本だと思う。
エンジニアのためのマネジメントキャリアパスなどと並べて、定期的に立ち戻りたい一冊。