SaaSや新規事業がどう作られ、どう成長するのかを理解したいエンジニアに向けて、6冊をまとめた。いずれもこのブログで個別にレビューした本であり、各項目からレビュー記事へ移動できる。SaaSの立ち上げとアーキテクチャから始め、営業と顧客の成功、顧客理解の順に並べた。
なぜエンジニアが事業を学ぶのか
SaaSはエンジニアリングだけでは成長せず、マーケティングや営業、カスタマーサクセスと一体で事業になる。事業の仕組みを知っていれば、機能の優先順位や設計の判断を、事業の成果と結び付けて考えられる。顧客の課題を理解する力は、作るものを選ぶ場面で特に効いてくる。
1. SaaSを立ち上げる
ALL for SaaS
SaaSの立ち上げに必要な知識を幅広く扱う一冊である。リカーリングレベニューやユニットエコノミクスといった、SaaS事業を理解するための基本概念を押さえられる。詳細はレビューにまとめた。
マルチテナントSaaSアーキテクチャの構築
コントロールプレーンとアプリケーションプレーン、テナントの分離やルーティング、ノイジーネイバー対策など、SaaSアーキテクチャの勘所を網羅している。AWSの例が中心だが、他のクラウドを想定しても読める。内容はレビューで紹介した。
2. 営業と顧客の成功
ザ・モデル
マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの分業プロセスを体系化した一冊である。セールスが再現性を得る仕組みを、エンジニアの立場からも理解できる。感想はレビューに書いた。
カスタマーサクセス
サブスクリプション型の事業で重要になる、顧客の成功を支援する考え方を10の原則で解説する。問い合わせに応えるカスタマーサポートとの違いも明確になる。詳しくはレビューで取り上げた。
3. 顧客の課題を捉える
リーン・スタートアップ
リーン生産方式を土台にした、リーン・スタートアップの考え方を学べる定番の一冊である。仮説を検証しながら事業を進める進め方の基本が分かる。詳細はレビューにまとめた。
ジョブ理論
顧客は消費したいから消費するのではなく、片付けたい「ジョブ」のために製品を雇う、という考え方を扱う。ユーザーが本当に解決したい課題と向き合う場面で参考になる。内容はレビューで紹介した。
まとめ
SaaSに関わるなら、まず『ALL for SaaS』で事業の基本概念を押さえ、設計を担う立場なら『マルチテナントSaaSアーキテクチャの構築』へ進むとよい。事業の成長を支える仕組みは『ザ・モデル』と『カスタマーサクセス』、顧客理解は『リーン・スタートアップ』と『ジョブ理論』で学べる。各書の個別レビューも用意したので、気になった本から読み進めるとよい。